アニメ映画の「この世界の片隅に」の配給会社
■会社概要
映画の興行・配給など映像関連事業、焼鳥専門チェーン「串鳥」などの飲食事業、不動産賃貸・販売事業を手掛ける。映画は「この世界の片隅に」が大ヒット。中古マンションなどの再生販売が堅調に推移も、費用増が重し。 (記:2017/02/28 FISCO参照)
1946年設立、49年上場の老舗。
時価総額125億円、発行株式数80百万株と中規模の会社。株価は157円、PER80倍程度に対して、EPS成長率▲60%と業績低調気味。
チャート
16年11月頃、[この世界の片隅に]の配給会社ということで、株価はばく上げ。約4週間ぐらい続いたようだ。その後は下値を下げつつ、現在の150円前後でベースを築きつつある。
また16年5月には自己株式取得 上限 1百万株、1億円を発表しており、2017年3月時点では37百万円迄買い付けを実施している模様。
16年10月に、業績予想の修正(映画で+の一方、飲食でマイナスの見通し)
■業績
実際に「この世界の片隅に」はどの程度のインパクトを業績に与えるのか?
16年3Q決算を見てみると、映画事業は前年同期比の約2倍と奮っているものの、不動産業がメインの収益源となっており、売上でいうと三分の一に満たない。東宝が「君の名は。」で最高益を出したのとは対象的に減益、という結果。
東京テアトルの事業は、映画、飲食、不動産賃貸の3事業で、その中でも不動産賃貸業がメイン。また最高興行成績を上げる映画を出しても、減益というような結果を見ると、今後も厳しい状況にあると思われる。
映像関連事業の売上高は3,228百万円(前年同期比29.6%増)となり、営業利益は173百万円(前年同期比117.5%増)となりました。
飲食関連事業の売上高は4,729百万円(前年同期比4.2%増)となりましたが、人員確保のための待遇改善や来年度に予定しておりました業態変更を含めた改装を前倒しで実施していること等から営業損失は23百万円(前年同期は営業利益74百万円)
不動産管理業務から前年撤退。不動産関連事業の売上高は4,676百万円(前年同期比8.3%増)となりましたが、不動産賃貸事業の修繕投資が増えたこと等から営業利益は641百万円(前年同期比14.0%減)
この世界の片隅に、東京テアトルに夢を見させてくれてありがとう(クソ決算) : 市況かぶ全力2階建
財務内容
自己資本比率57%と高く、ネットキャッシュはプラスではないものの、安定した内容と言える。
財務内容
■株主優待の内容
東京テアトルの映画優待(教養)・・・1000株で4枚
ヤフオク相場 4800円相当
その他飲食店10%引き 等の優待銘柄 等あり、5000円×年2回=10000円評価。
株価は15万円まで増加したものの、優待利回りは、6%程度と高い。
新宿・赤坂近辺の割引が多いが、八重洲等にも10%引きが使える。
■端株
東京テアトルは、端株保持でも、飲食50円引きのチケットがIR資料についてくる。
■結論
優待利回り6%は高いものの、成長性に乏しく、6%ぐらいは直ぐに下がりそう。
端株は保持したまま、権利獲得後直ぐに撤退か。